SF短編銘板

無限のスポンジ(後編)

 UFO墜落より数ヶ月が経過して、科学省長官の秘書との初めてのデートに向けて我が輩が口髭を切り揃えておった時だ。当の科学省長官が青い顔で飛び込んで来おったのは。
 最初に我が輩が考えたのは、科学省長官の秘書と秘密のデートをする計画が漏れた、ということだったが、すぐにこれは違うと判った。
「私と一緒に来てくれ、今すぐにだ。大変なことになった」
 我が輩の胸ぐらを掴むと科学省長官は前後に激しくゆさ振りおった。これでは国王陛下から賜った自慢のネクタイが台無しである。我が輩は科学省長官の背後をそっと視線で探って、一人であることを確かめると、恐れ多くもこれも陛下から賜った大理石の灰皿で科学省長官の頭をぶん殴った。
 気絶から醒めた科学省長官が口から泡を飛ばしながら慌てて喋ったことを聞いて、我が輩もたちまちにして顔色を青くした。慌てて室内に備え付けのTVのスイッチを入れると、国外の放送に切り替える。TV画面全体が最初に黄色に染まり、TVで実況中継を行っているヘリの上のカメラが視点を後退させると共に、その黄色いものが海であることが判った。
 いや、正確に言うと海であったもの、だ。
 一目で判った。かって海があった場所を覆っているのは間違い無く我が国で生産しているあのスポンジである。黄色いスポンジが海一杯に増え、海水の全てを飲み込んで空中高く盛り上がっているのだ。半狂乱になって喚くニュースキャスターの言葉を信じるならば、すでに世界中の海がスポンジに吸収されてしまった後で、僅かに北極と南極の周りだけが海水温度の低さ故に被害を逃れているらしい。
 我が輩はゆっくりとTVの画面から科学省長官の方に向き直ると、炎でさえ凍るような冷たい声で言った。
「正直に答えてくれたまえ。研究所から例のスポンジの原版が盗まれたのか?」
「いや、それは盗まれてはいない。忘れたのか。スポンジが納めてある金庫自体は特注の頑丈なものだし、建物の基部に直接溶接してある。鍵は私と君の持っているものの両方が必要だ。念のために調べて見たが盗まれた形跡は無い。スポンジの培養工場も事故が起きた形跡は無い。しかし」
「しかし?」
「製品にしたやつは問題は無い。電気処理の後にカビ止め用のある薬剤を吹き付けてある。この状態ではスポンジの持つ薬剤分解能力は働かないので、結果としてスポンジは完全に生命活動を停止する。問題は最初の実験に使ったやつだ。調べて見たら電気処理だけでは不完全だったことが判った。一時的に仮死状態になっているだけなんだ。水だけでは駄目だが、栄養豊富な海水に漬かれば復活する。あれは実験の後に破棄されたスポンジ片がゴミ処理施設から海に流れ出したやつに違い無い」
 ここまで喋ると科学省長官は頭を掻きながらけたたましく笑った。
「いや、さしものこの私にもここまでは見抜けなかった。いや、失敗、失敗」
 それ以上は喋らせずに我が輩は科学省長官の頭をもう一度灰皿でぶん殴った。
 それから我が輩はただちに車を呼びつけると、ぐったりとした科学省長官を車の中に押し込んで、海岸へと全速力で車を走らせた。この騒ぎをうまく納められなかったら我が輩も科学省長官もともども死刑となるであろうが、それよりも国王陛下が今回の事態を各国首脳に責められて悲しい思いをなさることの方が我が輩には辛い。あれはどこから見ても我が国の売っているスポンジそのものであり、いかに弁解しようともごまかせるとは思えない。
 程なく車は海岸に着いたが、いやはや、あの時ほど我が輩が驚いた事は、我が輩の波乱万丈の生涯を通じても無かっただろう。
 海岸に当然あるべき紺碧の海の姿は無く、今やそこには見渡す限りの巨大な黄色いスポンジの壁が空高くのび上がっていた。正確に言えば伸び上がっているのは空にだけでは無い。川もそうだ。スポンジがわさわさと手を伸ばして川を元気に遡っているのだ。この有り様では水源地もやられているだろう。水道がスポンジの化け物に侵略されるのも時間の問題か。いや、水道の水には栄養となる不純物が入っていないから成長はできないはずである。
 最初の驚きが体の中を駆け足で去って行くと、我が輩にも多少は事態を静観する余裕が出てきた。
 独立前の我が国の空軍で新兵訓練を受けていた頃に、我が輩はパラシュートをつけずに飛行機から飛び降りてしまったことがある。その時、我が輩は少しも慌てずに先に降下を開始した戦友の背中に飛び降り、仲良くパラシュートを共有することで問題を解決したのである。その時以来、その戦友とは絶交状態が続いているが、この事件から我が輩は貴重な教訓を得たのである。
 すなわち、窮地に陥った時に無闇に慌てふためいても何も良いことは無い、落ち着くことが常に最良の行動である、ということである。
 我が輩は大きく深呼吸を行うと、改めて今や黄色いスポンジの山脈と化した海を観察することにした。
 海の中から宙に伸び上がった黄色いスポンジの内部は、大量の海水で満たされているのは間違い無い。海の中のどのぐらいの深さにまでスポンジが潜り込んだのかは判らないが、スポンジ自体の膨張の具合から見て、深海深くにまで入り込んでいるに違い無い。成長したスポンジが満たした空間の分だけ海水面から膨張している計算になるからだ。
 無言で見守る内に海水がスポンジの上部から空中へと滝となって吹き出すと、再びその下のスポンジへと吸い込まれた。海水とスポンジの集合体の中を奇跡的に生き延びたのか、銀色にきらめく魚が一匹、黄色いスポンジの壁から飛び出すと、我が輩の目の前へと落ちて来た。海水と共に、海の中の生物も取り込んでいるらしい。とすれば、あの右手の壁の奥でうごめいている巨大な影は鯨か、それともどこかの国の潜水艦なのか。
 ここまで来て、我が輩は心中深く決断した。もはや躊躇している段階は過ぎ去った。この恐るべきスポンジ生物を殺す方法を何とかして見つけなければ。

 総ての責任は我が輩にある。
 あの時、スポンジを焼き払っておけば。UFOの中から銀色のケースを持ち出しさえしなければ、このような事態にはならなかったはずなのである。いや、そもそもあんな公認呪術師なんかにUFOの撃墜を依頼しなければ良かったのだ。
 我が輩はいつの間にか息を吹き替えして我が輩の背後に立っていた科学省長官の首を締めながら、スポンジを殺す方法を尋ねた。わあ、やめろ、苦しい、人殺し、と、しばらく喚いた末に科学省長官は答えた。
「1万ボルトの電流を流し、その後に化学処理をすれば確実に殺せる。しかし、この巨大スポンジ全体に1万ボルトの電流を流すのは無理だ。なにせ今や地球の海全体がスポンジとなっている。地球をまるごと電気椅子に変える方法は無い。
 毒物はどうか。これも駄目だ。このスポンジ生物を殺せるような毒物は地球上には存在しない。放射性物質も効き目が無いことは確認済みだ。酸やアルカリの類も無意味。
 現代の我々の科学では無理だと断言しよう」
 そこまで言ってから科学省長官は懐から一冊の本を取り出した。
 あの異星の商品カタログだ。黄色いスポンジの載っているページを開くと科学省長官は歌うように読み始めた。以前よりも解読が進んでいるらしい。聞いたことの無いフレーズが加わっている。
「『どんな惑星・・の汚れた・・生命も・・さっと一拭き、無限のスポンジ・・』
 なるほど、宇宙船でセールスするだけはある。これは恐るべき惑星壊滅兵器だよ。
 これ一つで海を持った惑星なら、どんな生命でもさっと一拭き。その惑星の食物連鎖が崩壊した後には植民に向いたまっさらの惑星が出来上がるという仕組みだな。
 あの宇宙船が墜落したのはきっと宇宙警察かなんかに武器密輸の罪状で撃墜されたからなんだ。
 海が壊滅すればそれと密接に絡み合っている地上の生き物も長くは生存できない。まったく君は大変なことをしてしまったな。私があれほど止めたのに。まあ総ての責任を取って君は自殺するのだから、後の事は心配するな」
 そう言いながら、科学省長官はポケットからピストルを取り出すと我が輩の頭に向けた。
 我が輩が格闘技の教官をやっていることはもう話しただろうか?
 我が輩はピストルを科学省長官の手から叩き落とすと、その体を担ぎあげ、目の前に立ちふさがる黄色いスポンジの壁へと投げ込んだ。彼の悲鳴がスポンジの中に消え去るのを確認してから、我が輩は足元に落ちていた異星の商品カタログを掴んだ。ふと思い付いて我が輩は黄色いスポンジの塊を少し拾うと、車でその場を走り去った。

 我が輩は確信していた。
 宇宙船が墜落したのは宇宙警察に撃墜されたからでは無い。
 きっとあの公認呪術師の仕業だ。
 とすれば、この騒ぎもあの男の呪いのせいに違い無い。我が輩と我が輩の尊敬する国王陛下が破滅するのが避けられないことならば、あの男も同じ目にあうべきである。
 我が輩は車を国家警察省へと乗り付けると、ニュースを聞いて大騒ぎしている警官達の中を足早に駆け抜けて建物の地下に設置されている地下牢へと降りた。公認呪術師が閉じこめられているのは、地下牢の中でも一番奥のじめじめした穴ぐらだ。
 公認呪術師は我が輩の顔を見ると大声で喚きだした。
「どうだ。俺の言った通りになっただろう。さあ、これ以上酷いことになりたくなかったら、今すぐ俺に分け前を寄越してここから出せ」
 どうやら誰かが事件のことを告げたらしい。我が輩は怒りに体を震わせながら、公認呪術師の閉じこめられている地下牢の前に立った。
「さあ、俺の分を寄越せ」公認呪術師が手を差し出した。
「お前の取り分を渡せば呪いを解くのだな」我が輩は声を絞り出すように言った。
「取り分を渡せば自動的に呪いは解ける。そういう仕組みだ」
 公認呪術師は眉根を寄せて、舌をぺろりと出すと言い放った。
「呪いが解ければ事態はこれ以上は悪くはならん。だが、事件そのものが解決するかどうかまでは知らん。呪いとそれが引き起こした結果はまた別のものだからな」
 ここまで聞いて我が輩の怒りは爆発した。このような無責任な男の為に国王陛下の大事な国は破滅するのだ。
「では、これを受け取るが良い。お前の取り分だ」
 そう言うなり、我が輩は大きくモーションをつけると、公認呪術師の顔に海岸から拾って来た黄色いスポンジを叩き付けた。これが公認呪術師の取り分。UFOから取り出したものの約束の半分だ。
 おっと忘れていた。異星の商品カタログは全部で二冊あった。その内の一冊も彼のものだ。我が輩はカタログを彼の地下牢へと押し込むと、背後で待機していた警官に合図した。合図と共に公認呪術師の頭の上にどっと海水が流れ込む。ここの地下牢はそもそもが水牢として設計されていて、必要があれば囚人の胸の付近まで海水を引き込めるようになっているのだ。
 驚いたことに勢い良く流れ込み始めた海水は途中から黄色くうごめくスポンジの触手と化すと、絶叫している公認呪術師をその中へと飲み込み始めた。どうやら海水を引き込むパイプを辿ってスポンジがここまで侵入してきたらしい。
 我が輩は後も振り返らずに国家警察省から飛び出ると、今や事態を収拾できるかも知れないたった一つの存在の下へと車を走らせた。


 秘密病院の若造の医者は、怒り狂った我が輩を止めると言う愚を冒した。その報いは恐れ多くも国王陛下から賜ったブーツの底を顔面で味わうという素晴らしい栄誉だ。
 我が輩は床に倒れた若造を無視すると、ベッドに横たわる宇宙人の傍らに駆け寄った。
 もはや事態は一刻の猶予も無い。我が輩は一瞬も躊躇せずに宇宙人の体を引き起こすと、恐怖の表情で見ている医者達の前で、宇宙人の頬を左右に大きく張り飛ばした。気絶した兵士は頬を張り飛ばせ、との軍隊の教えはいつでもどこでも、そしてどんな状態でも役に立つはずだ。
 三発ほど立て続けに頬を張り飛ばした所で、宇宙人の目がかっと大きく見開いた。その手が伸びると、我が輩が止めることを思い付くよりも先に自分の額に生えた角を掴む。
 武器だ!
 我が輩の背後でどうなることかと見物していた人々が素早く床に伏せるのが感じとれた。だが、角から出て来たのは生き物を殺す怪光線なぞでは無かった。流暢な我が国の言葉が、その角の付近の空中から流れ出て来た。
「おお、おお。私はもう大丈夫です。顔臓マッサージは十分です。有り難う。助かりました。実に適切な処置です。もう、大丈夫です。有り難う。後は自分で治せます。ああ、体内時計によると着陸以来、随分と長い間お世話になったようですね。先にお詫び致します。ここへの着陸は原因不明の飛行装置の故障のためです。決して違法な密輸目的ではありません。反応が出ない所を見ると私の船は消滅したようですね。防護フィールド無しで、ここの雨を浴びたのですね。確かに船に取っては致命傷です。残念です。残念です。ご心配無く。今、迎えの船を呼びましたので、あなた方にこれ以上のご迷惑はおかけしません」
 角と見えたのは宇宙人の旅行用の翻訳機械か?
 この宇宙人は何か勘違いをしているらしい。だが、我が輩の知りたいのはそんなことでは無い。我が輩は宇宙人を殴るのを止めて、替りに宇宙人の着ている服の胸倉を掴むと、あの商品カタログを目の前に押し付けた。開いているのは黄色いスポンジの載っているページだ。それから部屋の片隅に置いてあったTVのスイッチを入れると、いま現在いったい何が進行しているのかを見せた。
 宇宙人の目が丸くなり、それから事態を理解したのか大きく笑った。宇宙人も笑うとは我が輩もこの時初めて知った。いや、これがそもそも笑っている表現なのか我が輩には自信が無い。もしかしたら大事な商品を失って激怒しているのかも知れない。
 再び宇宙人の角から声が流れ始める。
「もしや、私の商品がケースから出て活動してしまったのでは?
 それでは随分と驚かせてしまったでしょうね。ご心配無く。我が社のセールスマンは全て保険に入っていますので、商品の損失は保険で賄えます。そちらに損害を請求するようなことはありません。ご迷惑をお掛けしたお礼にその商品はそちらに差し上げます。そのままお使い下さい。我が社の商品はどれも優秀、どのお客様にも喜ばれております」
 我が輩が宇宙人はピストルで殺せるのかどうか、背後の医者達に聞こうとした。そのとき我が輩の手から商品カタログをもぎ取ると宇宙人は歌いおった。
「どんな生物による惑星の汚れもさっと一拭き、無限のスポンジ。
 汚れが取れたら自然に消えます、我が社の誇る無限のスポンジ。
 絶対安全当社が保証。
 これ一つであなたの惑星の環境も、安心、安心、また安心。
 ただいま格安でお分けしております」


 これが世界を騒がした黄色いスポンジ事件の顛末である。

 海にそびえた黄色いスポンジはやがて自然に枯れ果て、後には有史以来の長きに渡って文明社会が生産した汚染物質の一切を取り除かれた奇麗な海が残った。
 海の生物達も、スポンジの成長途中で取り込んだ無数の船舶の乗組員達もスポンジ内部に慎重に保存されていたらしくて、程なく全ては元の通りに戻った。スポンジは非常に高度な生命工学の産物であり、その遺伝子内部に記憶されている情報と照らし合わせて、散布された惑星の環境と生物に最適な形へと惑星の海と大気を浄化してしまう能力を持っているのだと、あの異星のセールスマンは説明した。
 各国はしばらくの間は騒ぎを引き起こしたことで我が国を責めたが、結果として奇麗になった空と海を見るに及んで、非難の声はやがて賞賛の言葉に替った。自分の汚れた部屋を勝手に掃除したと怒るのは、思春期の愚かな若者だけである。
 それになにより、驚きに満ちた事件の記憶は日々薄れて行くものだが、澄んだ空気と旨い水はいつでも新たな感動を与えるものであるから。一時はどうなるかと思われた我が輩の首も危うい所で繋がり、ここにようやく静かな日々を迎えるに至った。

 宇宙人はと言えば、どうやらあの紫の角の中に通信機も備わっていたらしくて、ある夜、光輝くUFOが迎えに来ると連れて行ってしまった。

 科学省長官はと言えばまだ見つからない。事件を知った直後に自分の罪を恐れて失踪したに違い無いと国家警察は記録に残したが、我が輩は今でもこう思っている。
 スポンジはあの男を汚れ物と見なして吸収したのでは無いかと。
 彼の自室から横領の証拠が見つかった。さらには空軍からの報告で年代物の飛行機が一機消えているのが発見された。どうやらスポンジが流出したのは実験のミスでは無く、彼がどこか他の国にスポンジの一部を売り飛ばそうとした結果だと思える。スポンジを密輸出するはずだった飛行機は我が国の上空を渦巻く乱気流を乗り切れずに海へと墜落し、あの騒動を引き起こしたのだろう。彼は相当心の汚れた男であった。スポンジは彼を汚染物質、すなわち貴重な栄養源と見なしたわけだ。
 この我が輩の推測が正しいかどうかを、我が輩は知らない。

 公認呪術師は地下牢の中で息も絶え絶えの所を助け出された。
 スポンジは人間を海の生物と勘違いしやすい傾向がある。確かに人間と言うものは海を遥かな故郷に持っているが、海水というものはあまり長い間呼吸したいと思うような代物では無い。これに懲りて公認呪術師も自分の欲というものを少しは抑える気になってくれるとうれしいのだが、今でもインチキ薬を観光客に売りつけ続けているのを見ると、それも無理な話のようである。彼は自分の分け前、すなわちスポンジのお陰で奇麗になった水と空気を今でも享受しているのだが、このこと自体にはきっと満足しているであろう。

 とにもかくにも事件は落着した。スポンジの幼生体の塊は我が国のみが保管しているし、一端海水に浸かって増殖を開始したスポンジはある点を越えると途中で成長を停止させることは出来ない構造らしい。無制限な成長を続けたスポンジ生物は汚染物質の枯渇と共にやがて自己崩壊を起こして消滅する。このことの意味は、すなわち無限のスポンジを今でも使えるのはスポンジの原版を保持している我が国だけだということ。工場の吐き出す産業廃棄物のために各国の海と空気が再び汚れ始めると、我が国の出番である。小さく切ったスポンジを一播き、たちまちにして汚れは一拭き。

 今の我が国は無限のスポンジの使用料で潤っている。もはや無垢な国民が飢えることは無い。そして我が偉大なる国王陛下の顔には常に微笑みが絶えることはないのである。